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ワイルド・スピード/スーパーコンボ

”ご長寿カーアクションシリーズ初のスピンオフ!サモアンパワー大爆発!!”

ドウェイン・ジョンソン×ジェイソン・ステイサム

2019年8月2日公開。「ワイルド・スピード」シリーズのリーダーの一人で元アメリカ外交保安部(DSS)の捜査官ルーク・ホブスと 「SKY MISSION」の敵で前作「ICE BREAK」(感想はこちら)でほぼ仲間になったデッカード・ショウの2人のスピンオフです。「ICE BREAK」の後、イギリスのロンドンで新たなウィルスが 流出。依頼を受けた2人が、イギリス、ロシア、サモアとまたも世界を股にかけた大アクション活劇に仕上がっています。

どんなお話?今作のあらすじ

科学テロ組織「エティオン」が殺人ウイルス「スノーフレーク」を積んだトラックをMI6の部隊が急襲。エティオンの戦闘員ブリクストンに部隊が壊滅状態に陥りますが、MI6の隊員ハッティ・ショウがウイルスを奪い逃走します。エティオンは情報操作でハッティ・ショウこそがテロリストだと流し、世界的なお尋ね者になってしまいます。 このハッティを保護せよイギリスとアメリカの政府に依頼されたのが、アメリカの元保安部のホブスと、ハッティの実の兄でイギリスのデッカードでした。

2人は犬猿の仲で当初協力を拒みますが、ハッティをホブスが保護したことでなし崩し的に3人で行動することになりました。ハッティはウィルスを持ち出す時、自らの体内にウイルス を注入していてそのウィルスが、ハッティの体内から拡散して世界中にバラまかれてしまう事を知った3人は、ウイルスを取り出すためウイルスを作った科学者を追いロシアへ。 その後、ウイルス除去装置があるエティオンの研究室へ。壊れてしまった除去装置を直しにホブスの故郷サモアへとワールドワイドな展開をみせ、ワイルド・スピードの世界観を拡げるスピンオフでした。

デッドプールのつながりと注目俳優

主演は、ハリウッドのアクション俳優トップのドウェイン・ジョンソンとイギリスのトップアクション俳優のジェイソン・ステイサム。2人は、制作も兼ねていて2人のルーツ、魅力が全編通して描かれていました。敵役ブリクストンにマーベルシリーズのイドリス・エルバ。次のジェームズ・ボンド役に噂があがったように、近年の注目株でシュッとしたいい俳優です。

ハッティ役にヴェネッサ・カービー。Netflixドラマの「ザ・クラウン」で注目され、映画でも「ミッション・インポッシブル/フォールアウト」などの大作に出演、テレビやネットのドラマシリーズで人気が出て、大作映画に出演が決定する流れが最近の潮流ですかね。監督に「ジョン・ウィック」の制作、「デッドプール2」の監督など アクション映画に定評のあるデビット・リーチ。デッドプールつながりで、ロック捜査官役でライアン・レイノルズも出演しています。

ツッコミどころはいっぱい

ホブスとデッカードの2人のやりとりが今作の魅力で、ケンカしながらも最後はブリクストンを倒すために協力するシーンは、少年ジャンプのような王道的熱さがあるし 制作費もかなりかけたように派手で大迫力です。ラストのサモアのシーンでヘリを落とすために古いトラックをたくさん連結して引っ張り合うところなど、最近のド派手なワイルド・スピード らしさがでてました。しかし、?なシーンが今作はけっこう目立ちました。敵の研究所エティオンの本拠地に突入しウイルス除去装置を奪いますが、エティオンの立派な研究所なのに人が少なすぎないか!?警備がめっちゃ厳重ぽいけど、あっさり突破されるし、ブリクストンはサイボーグ化されていて、情報操作で3人をテロリストに仕立て指名手配するなどものすごい科学力なのに、研究所の警備が手薄すぎます。

ウイルス除去装置が壊れて、直すのにホブスの兄ジョナがいるサモアに行くんですが、兄のジョナがどんなエンジニアかと思えば、まさかのカスタムカー専門!?しかも、結構あっさり装置も直しちゃうし。ハンダごてで、ほとんどいってましたね。さすがに、嘘やん。 サモアをルーツにもつドウェイン・ジョンソン。サモアの戦闘シーンは良かっただけにそこの展開の強引さはちょっと残念・・・・。ライアン・レイノルズのデッドプール的なおしゃべりタイムもよく分かりませんでした。

「ワイルド・スピード」はどうなってゆく!?

でも、「ワイルド・スピード」シリーズに細かい部分で突っ込んでもしょうがないです。 冒頭の2人の生活を二分割で、なおかつ赤と青の色見の背景で見せるシーンが、コントラストが効いていて素晴らしかったしサモアの肉弾戦のバトルは、今までの映画では中々ないような シーンの連続です。「ワイルド・スピード」はカーレース版ハートブルーから、マイルドヤンキー風ファミリー映画へ。そして今回、スピンオフでホントのファミリーが登場し、ファミリー!アクション!カー映画シリーズという、今までのジャンル映画に縛られず、大ヒットしながら進化しています。

ファミリーという名の仲間が増えてそれぞれに見せ場を作りつつ、ストーリーを破綻させない。見せ場が増えるとその分、尺が伸びるしどうしても間延びして しまうように感じます。色々な意見もあると思いますが、個人的に最近のワンピースをみてると同じ難しさを感じます。増えすぎた仲間と増やさなきゃいけない見せ場。これを 上手くまとめるのは、とても難しそうです。後、2作でとりあえず終了することが決まっている「ワイルド・スピード」シリーズの着地はどのようになるのでしょうか? 多分、最後は宇宙にいきそうだなと個人的な予想でしめたいと思います。

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