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ミッションインポッシブルフォールアウト

”トム・クルーズのアメリカ版SASUKE!!飛んで走ってダイブして”

ミッション・インポッシブルシリーズ第6作。今回も光るチーム戦の妙。

トム・クルーズ主演の大ヒットシリーズ『ミッション・インポッシブル』の第6弾。IMFのエージェント:イーサン・ハント(トム・クルーズ)が奪われた3つのプルトニウムを奪還するため、世界を駆け回る!CGなし!スタントなし!の超絶アクション大作。監督は、前作に続きクリストファー・マッカリー。『アウトロー』でもコンビを組んでいて、最近のトム・クルーズ出演作の脚本も多数書いている売れっ子です。CMでトム・クルーズのアクションシーンを観てから、チケットを取り映画館へ! 今回も、トム・クルーズの気合が入りまくった映画でした。

体張りすぎトム・クルーズ!

今作の1番の見どころは、CMでもやってたとおり、CGなし、スタントなしのトム・クルーズの体を張ったアクションです。プルトニウムの取引が行われる場所へ高速スカイダイビング(ダイブする必要特になし)!から、ビルの谷間を大ジャンプ(足首を実際に骨折)!そして、実際にトム・クルーズが運転するヘリでのクライマックス超アクション(大事故寸前!)!ジャッキー・チェンもびっくりの体の張り方です。撮影は、トム・クルーズと監督クリストファー・マッカリーが話し合い、トム・クルーズがやりたいアクションを監督に投げてから、それに合わせて脚本を書き直していくというハリウッド超大作とは思えない作り方をしてたそう。

それでも、ちゃんと映画になっていたのは、クリストファー・マッカリー監督の力もかなり大きいのではないでしょうか?調べると『ユージュアル・サスペクツ』の脚本を書いていたんですね。それで納得!あの映画の脚本とかストーリーとかほんとに凄かったですから。初めて観たとき衝撃をうけて、あんな感じの映画探して観まくったのはいい思い出。

ジェレミー・レナーの面影を追って

前作も映画館で観てたんですが、あまり覚えておらず、若干の不安を抱えて今作を観てましたが、「途中であれ?ジェレミー・レナー出てないな」と気づきました。ただ、年のせいかジェレミー・レナーの名前がでてこず、「あいつ誰だっけ?ほらっあのジェイソン・ボーンの違うやつにでてたほらっ」と映画を観終えるまでに、何とか思い出したい。「顔は出てるんだけどなっ」と今作に出てない脇役のことばかり考える謎の時間がおとずれました。結局、終わるまで名前が出てこず映画館をでてまず検索したのが、ジェレミー・レナーの名前。

こんなにジェレミー・レナーに思いを馳せたのは、初めての経験です。調べると脚本が完成してなく、トム・クルーズの怪我もあって「アベンジャーズシリーズ」の撮影などでスケジュールの調整がつかなかったようです。是非、観たかったですジェレミー・レナー。

007とミッション・インポッシブルの違い

同じスパイの傑作シリーズの「007」とミッション・インポッシブルは同じスパイ映画でも、映画の印象は大きく違います。「007」が陰でミッション・インポッシブルが陽みたいなイメージ。007はアップデートを繰り返しながらシリーズの鮮度を保っています。主人公のジェームス・ボンド役を変更することで、ボンドの伝統は崩さず、特にダニエル・クレイグに変わってから、よりシリアスに、よりダークな「007」というイメージです。ジェームズ・ボンドにも頼れる仲間はいますが、ボンドは孤高な存在です。

それとは対象的に「ミッション・インポッシブル」シリーズは、「ゴースト・プロトコル」、「ローグ・ネイション」辺りから、仲間も増えてイーサン・ハント個人よりチームとしての作戦が増えている印象で、1からいるメカニック担当のルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)と、ガジェット&コメディ担当のベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)と信頼できる仲間と共に敵を倒すのが前々回あたりから続く「ミッション・インポッシブル」の流れです。

ベンジー・ダンの急成長

「ミッション・インポッシブル」シリーズでもはや無くてはならい存在になったベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)。「ミッション・インポッシブル3」で登場して以来、回を追うごとに存在感を増していき、「フォールアウト」でも重要な役どころです。主人公イーサン・ハントを筆頭に出るスパイ、出るスパイみんな超人というミッション・インポッシブルシリーズで唯一人間的なキャラクターで、親近感がわきます。演じているサイモン・ペッグも、ポール・マッカトニーとローワン・アトキンソンをファファっと混ぜたような顔をしていて、1度観たら忘れられない顔です。シリアスな展開が多い今作でも、少しだけあるクスッとくるシーンはベンジー・ダンのミスだったりします。「ミッション・インポッシブル」シリーズは、裏方から作戦遂行のエージェントまで成り上がったベンジー・ダンの出世物語でもあります。

「フォールアウト」はどうだったか?

で、長々と「ミッション・インポッシブル」シリーズについて書きましたが、今作「フォールアウト」はどう評価するかというと、「アクションシーン」だけ観ても満足できます!ただしストーリーは、けっこう複雑で前作「ローグ・ネイション」の敵ソロモン・レーン(ショーン・ハリス)が今作でも敵としてでてくるので、これから観る方は、最低でも「ローグ・ネイション」は観ておいたほうが良いです。敵のソロモン・レーンも捕まって拷問を受けている設定なので、ガリガリでヒゲ面で演じるショーン・ハリスはかなり役作りをしたのではないでしょうか?声も特徴的で今作の悪役にピッタリハマっていました。ストーリーは、?が浮かぶシーンも無いことは無いですが、そこは、トム・クルーズがこれだけ頑張ってアクションしたんだからと、大目に見るのが大事です。ストーリーの無茶なところも愛する。それがアクション先行型大作映画の醍醐味です。

トム・クルーズよ、どこへゆく

ラストの3つのプルトニウム爆弾を止めるため3つに分かれて阻止に動くんですが、イーサンの妻ジュリアも現れてさあ大変!なんとか爆弾はみつけますが、作動させてから爆破スイッチの真空管を抜いて止めるという何重ものトラップをくぐり抜ける必要がありました。爆破スイッチをもって敵が逃げるのを阻止するためイーサンがヘリで追って更にぶつけて、相手のヘリに飛び込み落下、そこから崖へ落ちかけて敵を蹴落とし、爆破スイッチの真空管を抜いてめでたし、めでたし。文字で書くと簡単ですが、これをスタントなしでヘリの操縦までやってのけたトム・クルーズ。凄すぎて逆に引きます。骨折も6〜9ヶ月ところを6週間で復帰した、折れたまま撮影をつづけるというとんでもない超人ぶり。

トム・クルーズは、次回作「トップ・ガン2」の撮影中でしたが、トム・クルーズ本人の飛行訓練の為、撮影が延期されたそうです。って今度は戦闘機を操縦すんのかい!!トム・クルーズよ、あなたはいったいどこへゆく?でも、楽しみ!! 

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