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銀魂2

”原作ファンも満足。福田監督と銀魂は相性がいい!!”

「銀魂」から1年で2公開。今作は人気の「真選組動乱編」

銀魂は、アニメで少しづつ観ていて柳生編あたりまで観ていました。今作は、「真選組動乱編」ということで、実写の銀魂1は観てなかったんですが、アニメで動乱編は観ていたので、 大丈夫でしょとの判断で、銀魂2を観てきました!動乱編は、原作ファンの間でもとにかく熱い!と人気で、それにギャグ回の傑作「将軍接待篇」を合わせた盛りだくさんの映画です。

銀魂2で初めて観た福田雄一監督作

日本映画界で相当な売れっ子監督の福田雄一ですが、自分は作品を観たことがありませんでした。今回はじめて観たんですが、原作にもあるメタにメタを重なるギャグと シリアス回を上手く合わせる脚本で、今作も確かな手腕が光っていました。福田監督作の常連俳優の佐藤二朗とムロツヨシのアドリブ満載のギャグが銀魂も炸裂してます。 佐藤二朗は将軍接待編のキャバクラでオーナーとして序盤ですぐ登場します。クセの強いオーナーでしつこいくらいクセをだしていて、万事屋の面々も素で笑ってるところをそのまま使っていて、福田監督のクセも存分に出てました。

自分は分からなかったですが、佐藤二朗の勇者ヨシヒコネタだったらしく、福田監督と佐藤二朗の作品を観てなかった弊害がでてしまいました。ムロツヨシも発明家の平賀 源外を演じていて、エヴァのパロディと謎のブラックジャックネタも挟みこまれていて、小ネタ、大ネタを次々に盛り込んでくる銀魂のパロディ+福田監督のパロディの相乗効果でボケが盛りだくさんです。

真選組動乱編と将軍接待編

物語は、いつもの万事屋の主人公坂田銀時(小栗旬)、志村新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)が金欠でバイトするとこから始まります。なぜかキャバクラ嬢として働くことになる3人。そこへVIPとしてやってきたのは、時の将軍:徳川茂茂(勝地涼)と護衛の松平片栗虎(堤真一)。そこで、接待するするつもりが裏目裏目でなぜか裸になる将軍茂茂!店のまわりには、護衛の真選組。局長の近藤勲(中村勘九郎)を中心に副長の土方十四朗(柳楽優弥)、沖田総悟(吉沢亮)とくせ者ぞろいの連中です。護衛中、謎の針で副長:土方が刺されます。刺された土方は、剣術もできないヘタレになってしまいます。攘夷志士に襲われる土方を救ったのは、遠征から帰ってきた伊東鴨太郎(三浦春馬)でした。

伊東鴨太郎は、政治にも剣術にも長けていて近藤の信頼も厚いのですが、伊東は自分の地位に満足せず、局長の近藤を暗殺し攘夷派の鬼兵隊と組んで、天下に名を広めることを目的としていました。ヘタレオタク:トッシーになってしまい真選組をクビになった土方と万事屋の面々は、暗殺を阻止することができるのか_______が今作のあらすじです。

アニメ版に近い実写版キャスト

前作にも増して豪華なキャストですが、個々のキャラクターも原作とアニメにとても忠実で良かったです。近藤の列車での沖田と土方に心境を吐露するシーンも原作通り素晴らしかったし、伊東(GACKTにしか見えない三浦春馬)の裏切り後の土方との一騎打ちシーンも素晴らしかったです。原作愛がないとこれだけ忠実には再現できないと思います。将軍の床屋編での将軍のマゲを極限まで引っ張った後のあの将軍の顔!もとても良く再現できていて、そのシーンが1番館内も沸いていました。

すごい柳楽優弥

豪華なキャスト陣で一番印象的だったのが土方十四朗役の柳楽優弥です。一時期あまり露出しない時期をへて素晴らしい俳優になったと思います。ヘタレのトッシーと豪傑の土方の精神をいったりきたりするシーンを見事に役を使い分け演じていました。後、タバコを吸いながらしゃべるのって意外に大変そうです。吸いながらでもセリフが聞きとれないとこもなく鬼の局長土方を見事に演じきっていました。

ストーリーで残念だったところと良かったところ

基本的には、上手くギャグとシリアスの回を融合できていたと思いましたが、少々残念だったところを。原作では、刀の呪いで土方がヘタレになってしまうのを、実写では吹き矢でウイルスに感染することになってます。映画の尺の関係で変えたのでしょう。しかし、土方がラストで刀を抜くシーンで原作は刀の呪いだからこそ、呪いに打ち勝ち、抜刀するとこにカタルシスがありました。それが実写では、少し弱くなってしまいました。後、将軍暗殺に向かい将軍茂茂と松平片栗虎が乗る車の前に姿を現す河上万斉(窪田正孝)ですが、松平片栗虎がバズーカを撃つまでずっと見送ります。なぜ、すぐ車を襲わなかったのか分かりません。城まで普通に追いかけるし、結局将軍は影武者だったし、河上万斉が銀さんと戦う理由が薄いんです。(ただ、銀さんが江戸へ向かうバスはおもしろい。)原作を知らないと今作の映画だけでは、ストーリー的にはキツイ部分があるかも知れません。

でも、原作と実写が違うのは、当たり前で実写は実写、アニメはアニメとして観ないとです。すべて、原作の通りだと実写にする意味もありませんしね。ただ、縦横無尽なパロディと原作の長ツッコミセリフなど、実写ならではのパロディもあって、やはり銀魂シリーズは福田雄一にしか撮れない作品だと思います。

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