『アベンジャーズ３』に出なかったアントマン

2018年8月31日日本公開『アントマン＆ワスプ』。『シビル・ウォー』以来の登場アントマンの続編です。『アベンジャーズ３』に登場しなかったアントマンが、その時何をしていたのか描かれます。『アベンジャーズ３』になぜ、アントマンが出なかったのかというと、『アベンジャーズ３』がダークでシリアスな映画だったので、アントマンの陽気な世界観と合わないと制作が判断したからだそうです。（ウィキペディア参照）。前作の『アントマン』も結局降板しましたが、エドガー・ライトが監督する予定でしたし主役のポール・ラッドのノリが良い演技とマイケル・ペーニャの本題に入る前のまえがきの長ーいマシンガントークなど、コメディとしても素晴らしい良作だった『アントマン』と『アベンジャーズ３』が合わないとの判断は、正解だったと個人的に思いました。

つかみはOK！！

『シビル・ウォー』での事件から２年間の軟禁生活の終わりの直前から、『アントマン２』は始まります。家から一歩でも出たらＦＢＩが、すぐ自宅に乗り込んでくる。この設定が 今作『アントマン＆ワスプ』のキモです。映画のスタートのシーン、アントマンのスコット・ラングと娘のキャシーの手作りのアドベンチャーアトラクションから、 スコットの足が家から飛び出す→ＦＢＩがズカズカと家に乗り込んでくるというシーンで、家から出れば捕まる！と観客に分かりやすく伝えるつかみはOK！！のスタートです。

量子世界へGO！！（あらすじ）

後もう少しで、軟禁生活も終わるのでスコットはおとなしくしてますが、ある時、量子世界に入った夢を見ます。前回『アントマン』で量子世界から戻ったスコットは、夢の内容を 伝えるために、『シビル・ウォー』以来、絶縁状態だったハンク博士とその娘のホープに連絡します。ハンク博士とホープは、１９８７年にソ連の核ミサイルと止めるため、限界まで縮小して 量子世界から出られないハンク博士の妻でホープの母ジャネットを取り戻すため、ラボを作り量子世界に入るためのトンネルの研究をしていました。ラボは装置でキャリーバッグぐらいに縮小する ことができます。量子トンネルを完成するために必要な部品を得ようと闇の武器商人バーチと取引をするホープ（ワスプ）。しかし、バーチはハンク博士の研究結果を横取りしようとホープを襲撃 しますが、バーチたちを圧倒する小さくなる＋羽で飛べる能力を得たホープ（ワスプ）。

三つ巴の争奪戦

そこに第三勢力ゴーストが現れます。ゴーストは、アントマン＆ワスプと同じようなコスチューム で、物体をすり抜ける能力を持っています。ゴーストの正体は、かつてS.H.I.E.L.D.に所属していたハンク博士の助手で、後に追放された男の娘で量子の実験の失敗し、物質をすり抜ける能力 を得るも、不安定な体になったエイヴァスターと名乗る女です。エイヴァは、ハンクとかつて研究仲間で科学者のビル・フォスターに助けられていて、元の体を取り戻そうとラボの奪還を計画 していました。ジャネットを救うためにラボの量子トンネルの完成目指すアントマンたちと、研究結果を裏社会に売り込みたいバーチたち、量子トンネルにいるジャネットの体と力で 元の体に戻したいゴーストとビル。小さくなったラボを奪い合う三つ巴の戦いが、今作の大きな流れです。

Is Ant-Man A Comedy?

ポール・ラッドは、2004年の『俺たちニュースキャスター』をきっかけにコメディ映画の出演が増えて、2009年の主演第2作『40男のバージンロード』もヒットしました。 コメディセンスをかわれて、アントマン役に抜擢されたのでしょう。『アントマン＆ワスプ』でもコメディシーンで笑えるとこがたくさんありました。ジャネットを探すため、量子世界に踏み込む量子トンネルを開放した時、前回量子世界に突入したスコットとジャネットは精神世界がつながってます。なので、詳しい場所をジャネットが ハンク博士たちに教えるため、スコットに乗り移るシーンがあるんですがそこでのポール・ラッドの女性的演技が素晴らしくおもしろいです。

あと、ラボを奪った武器商人のバーチを巨大化したアントマンが追いかけます。バーチは逃げて、フェリーに乗り込みます。そこの海はクジラが見える海らしくて係員さんが、クジラがあそこに見えますよ〜とバチャバチャした海を指すと、そこには巨大化したアントマンが泳いでる！！シーンとか笑えます。 ポール・ラッド以外にもルイス（マイケル・ペーニャ）！今作でも、前置き長ーい振り返りトークも健在ですし、バーチに捕まったときに、アントマンの居場所を吐かせるために、敵は薬物を使います。 それを興奮して自白剤だ〜と、はしゃぐルイスと否定する敵。そのやりとりが自分が思ってるより１．５倍長くて、しつこっ!!

良い脇役とアベンジャーズ４への布石

ルイス以外にも、アントマンシリーズには気になる脇役がたくさん出てます。ルイスとスコットの警備会社の社員で前作でも活躍したデイヴとカート。顔がいいです。 娘のキャシーも相変わらずかわいいし、スコットの元妻のマギーとマギーの現在の夫のパクストン。スコットを含めた家族愛もすばらしいです。 さらに、個人的に今作『アントマン＆ワスプ』の武器商人バーチ役のウォルトン・ゴギンズに懐かしい思い出があります。ウォルトン・ゴギンズは、『ザ・シールド』という警察のドラマシリーズに重要な役で出演していて、当時ケーブルテレビでめっちゃ観てたんです。『ザ・シールド』以来ウォルトン・ゴギンズをみてなかったんですが、『アントマン＆ワスプ』でひっさびさにみることができました。懐かしくて映画で活躍する姿をみれてうれしかったです。

マーベル映画では恒例の事件解決後のシーンでアベンジャーズ４へとつながる重要な出来事が起こります！アベンジャーズ４でもアントマンの活躍がみれるはずです。 どういった形での参戦になるか分かりませんが、『アベンジャーズ４』は必見です！！今からとても楽しみ。