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キングコング髑髏島の巨神

”この島で人類は最弱”

未知の島でモンスター同士が戦って人間も喰う 

2017年3月25日日本公開の大モンスター映画『キングコング・髑髏島の巨神』。『パシフィック・リム』や『GODZILLA ゴジラ』のレジェンダリー・ピクチャーズ制作のモンスターバース映画の第2弾です。『GODZILLA ゴジラ』で東宝のゴジラをリブートしてますし、今後このキングコングとゴジラの共演?作が制作されるようです。

ジャパンカルチャーバンザイ!

キングコングは、1933年に最初に作られてから通算8作目なんですね。最近では、2005年に『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン監督が、リメイクしていて、今作が12年ぶりのキングコング映画です。今作の特徴は、時代が1973年でベトナム戦争からアメリカが撤退した年であるという事。

次作で、ゴジラとモンスターバース映画になる事が決まっている為か、日本アニメ・ゲームのオマージュが随所に見られる事です。今作の監督であるジョーダン・ヴォート=ロバーツが、大の日本のアニメ・ゲームファンらしくキャラクターの名前や映画のシーンに、アニメ・ゲームのオマージュがたくさん出てきます。 髑髏島に不時着した日本兵の名前が、イカリ・グンペイ(イカリはエヴェンゲリオンの碇で、グンペイは任天堂の横井軍平)だったり、同時期に、不時着したアメリカ軍の生き残り兵のマーロウ中尉の武器が日本刀だったり、ヘリで嵐に突入するシーンがラピュタだったりと「アッ!これアレのあれでしょ!?」と分かるオマージュがあってなんか嬉しかったです。

時代設定が絶妙。キングコングmeets地獄の黙示録

キングコング・髑髏島の巨神』は、時代設定が1973年のベトナム戦争の撤退を決めた日でこれが絶妙で良く出来ていますね。 特務研究機関モナーク(GODZILLA ゴジラにも出てくる)の一員であるランダは、人工衛星が未知の島(髑髏島)の地質調査の名目で、ベトナム戦争から帰還するところだったパッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)の部隊を護衛につけます。そこに、特殊部隊出身のコンラッド ( トム・ヒドルストン)と戦場カメラマンのウィーバー (ブリー・ラーソン)や学者たちも加わって、髑髏島に向かいます。

この未知の島が1973年に見つかるというのが、良くて物語を現代にしてしまうと、グーグルアースとかある今、未知の島とかリアリティがちょっとなくなるような、、。 1973年だと、ギリギリ未知の島の発見とかありそうだし、ベトナム戦争に敗れたパッカード大佐の後の復讐劇にも繋がります。髑髏島の周囲は、嵐で荒れていたためヘリで強行突破します。そこでなんとか嵐を抜けてヘリ部隊が地質調査と称して爆弾をバラ撒くと、島を攻撃された守り神キングコングが!! 夕日を背にキングコングの全身が現れてそこに、ヘリの部隊が突入します。そのシーンが美しくて同時に『地獄の黙示録』のオマージュでもありますね。

髑髏島のモンスターと新たなキングコング像

キングコングに全機ヘリを撃墜されて、チームはバラバラになってしまいます。パッカード大佐は、キングコングに部下を殺されたので、その後狂気的にコングコングを殺すために行動します。 一方、主人公のコンラッドとウィーバー達は島の生き残りのアメリカ兵マーロウ中尉と先住民たちと出会います。ここまでに出てきたモンスターとかキングコングより、 やっべーのはスカルクローラーだよと教えられます。実はキングコングは島を守ってるだけで無駄な殺戮と攻撃はしませんよーと。

今回のキングコング(以下、コング敬称略)は、ゴリラってより人間ぽくて大きいです。更に若いコングで強いけど優しくて力持ちを体現してます。オリジナルや2005年版では、 ヒロインに恋したコングは、ニューヨークに見世物として連れて行かれますが、今回のコングは島の守護者としてのプライドを最後まで保ちます。こっちのが好み。 島のモンスターも良くって、コングの最強の敵・スカルクローラー、でっかい水牛スケル・バッファローに、天より高い竹のようなバンブー・スパイダー、タコとイカのリバー・デビルに擬態のスポア・マンティスと よりどりみどりです。贅沢を言えばもう少し人間とかコングとかと絡みが欲しかったです。

キングコングVSパッカード大佐部隊VSコンラッドチーム

狂気のパッカード大佐を演じるMr.マザファッカーことサミュエル・L・ジャクソン最高っす。なんか最近は、サミュエル・L・ジャクソンが出てる映画は当たりと思っちゃいます。 『パルプ・フィクション』の頃から好きです。佇まいとかセリフ回しとか、なんかいいんですよね。 今作も、パッカード大佐が終盤までは強烈なキャラで引っ張りますが、主人公のコンラッド( トム・ヒドルストン)とバディ的なウィーバー (ブリー・ラーソン)、 島の生き残りのマーロウ中尉(ジョン・C・ライリー)も良かったです。特にコンラッド役のトム・ヒドルストンは、今作でアクションも切れていて、 次の007のジェームズ・ボンド役の噂があるようで、決まればいいボンドになりそう。

コングへの復讐に取り憑かれたパッカード大佐とそれを止めようとするコンラッド達。しかし、パッカード大佐は1人でもコングを殺そうとします。 コング対パッカード大佐のガチンコ対決!炎に包まれる中で、コングを睨みつけるパッカード大佐の眼力!この映画でも屈指の名シーンだと思います。

コングとコンラッドチームVSスカルクローラー(大)とエンディング

クライマックスは、コングの両親を殺したスカルクローラー(大)とコングfeatコンラッドチームとの決戦です。 コングとスカルクローラー(大)の一騎打ちのシーンもテンション上がりましたね。ボッコボコ殴るコングに強力な顎で噛み付いてくるスカルクローラー(大)。 スカルクローラー(大)を掴んで壁にドンして壁沿いにキーするコング。凄まじい戦いです。 スカルクローラー(大)の攻撃と耐久力が凄まじくコングもやられかけますが、コンラッド達の協力もあって倒します。

その後、島を脱出したコンラッド達。最後は、マーロウ中尉の帰還シーンで物語は終わります。 と、エンドロール後にモナークにいるコンラッドとウィーバー。そこには、まだまだ地下世界には未知のモンスター達が、、、。そこで発見された壁画には巨大な恐竜、翼竜、蛾、三つ首の竜の姿が描かれていたとさ。 いやー今後のコングが楽しみでしょうがありません。GODZILLA ゴジラ2』も観ないとですね。

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