”この世界から猫が消えたら、世界はどう変わるだろうか?”
大ヒットに導くプロデューサーの作家デビュー作品
著者は、『モテキ』『悪人』『オオカミこどもの雨と雪』などを大ヒットに導いた映画プロデューサーで、『世界から猫が消えたなら』で作家デビューしました。 主人公は、いたって普通の郵便配達員で猫(名前はキャベツ)と共に慎ましく暮らしていましたが、ある日体調が悪くて病院に行くと、余命が長くて半年から早くて一週間と告げられます。 そして、家に帰ると突然悪魔が現れ『あなたは、明日死にます。しかし世界から何かを一つ消す代わりに一日生き延びることができる。』と告げられ、明日どうせ死ぬならとその取引を受けます。 そして、何かを消して、一日生きて、その一日ごとの主人公の心の動きを追った七日間の物語です。
天地創造
月曜日 悪魔がやってきた
火曜日 世界から電話が消えたなら
水曜日 世界から映画が消えたなら
木曜日 世界から時計が消えたなら
金曜日 世界から猫が消えたなら
土曜日 世界から僕が消えたなら
日曜日 さようならこの世界
と一日が一章といった形式になってます。
これは、天地創造をもとにしています。
天地創造とは、キリスト教の旧約聖書『創世記』における世界の創造のことを指していて、
1日目 暗闇がある中、神は光を作り、昼と夜が出来た。
2日目 神は空(天)をつくった。
3日目 神は大地を作り、海が生まれ、地に植物をはえさせた。
4日目 神は太陽と月と星をつくった。
5日目 神は魚と鳥をつくった。
6日目 神は獣と家畜をつくり、神に似せた人をつくった。
7日目 神は休んだ。
(以上、Wikipedia参照)
神は世界を七日間で作り、主人公は七日間でこの世界にさよならを言う。 主人公は、この七日で自問自答を繰り返します。 元カノのとの思い出。親友との絆。先に亡くなっている母の思い。折り合いが悪く何年も口をきいてない父。ずっとそばにいてくれる愛猫キャベツ。 そのすべてを当たり前の関係すぎて大事にしていなかったと後悔しまくります。